大雪が続く2021年の冬。雪は残るものの久しぶりの晴れ間ということで、今年初のおでかけに出発。
目的地はリニューアルしたばかりのチューリップ四季彩館ですが、せっかくの機会なので前回の夏に来た時に時間の都合で行けなかった場所を中心に散策です。
↓前回はべるもんたの時刻があったため、駆け足散策でした。
まず訪れたのは旧金岡邸住宅 かいにょ苑。
夏に砺波駅の観光案内所でオススメされた場所。前回は時間足りずに行けなかったので今回こそ行くぞ!と。
趣のある茅葺屋根の住宅。
江戸時代末期頃までの砺波地方の民家は茅葺屋根が多かったとのこと。
砺波地方の建築といえばアズマダチが思い浮かびますが、それは明治時代からの流行りらしいです。(参照:かいにょ苑のリーフレット)
どうやら私以外の来館者はいないようだったので、スタッフの方が親切丁寧にマンツーマンでガイドしてくれました。
砺波の住居で特徴的なのものといえばカイニョ。カイニョとは家を囲む屋敷林のこと。
家を守るスギなどの樹木。これらがカイニョ。
散居村の住宅を守る防風林というイメージを私は持ってましたが、風だけではなく夏の日差しを避けて暑さをしのぐ役目もあるとのこと。
庭に落ちたスギの葉(スンバ)を集めて囲炉裏に火をつけて煮炊きをする。その灰を庭に撒いて肥料として使う。そしてまた作物や木々が育ち枝が茂って…という循環が家の中で成り立ってたのこと。カイニョは風や夏の日差しから家を守ってるだけではなく、生活にも密接してたとは知らなかったです。
庭の奥にある小屋は「灰小屋」と教えてもらいました。庭に撒く前の灰を保管する場所とのこと。
あれ?灰小屋ってどこかで聞き覚えのあるフレーズ…そういえば越中富山ふるさとチャレンジ検定の過去問にもありました。そっか、あれがあの時覚えた「灰小屋(灰納屋)」かぁ!!と思わず気持ちが昂ぶる私。
たとえ検定事業は終了しても、机の上で必死に覚えたフレーズの実物に出会えた時の感動はまだまだこれからも続くでしょう。
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家の中もおじゃましました。屋根裏は藁を作るために使われてたとのこと。五箇山の合掌造りのように蚕は飼ってないけど、藁で縄や筵(むしろ)を作ってたんですよ、と。
普段出入りする玄関とは別に冠婚葬祭用の玄関がある…という話を聞き、そういえば生まれ育った生家も同じように玄関が用途別にあったなーと。似たような家の作りに不思議と懐かしさを感じます。
もちろん私のいた家はここまで立派な家ではなかったですけど。昔の農家の家の基本構造は似通ってるのかな、と。そういえば富山市にある浮田家に行った時も妙な懐かしさがありました。玄関がいくつもあって、広間があって、奥に仏壇があって…と。
囲炉裏のある部屋。囲炉裏は現在では使われてはいないとのこと。
かいにょ苑は現在はパッチワーク教室や子供会などの会場に使われる生涯学習施設でもあるため、台所やトイレなどは現代の使いやすいものに改築されてました。
伝統的な家屋として残しながらも、今でも住民の憩いの場として活用されている かいにょ苑。単に資料館としてだけはなく市民にも開放して自由に使ってもらうことで、もしかしたら地元の歴史や文化に親しみを持つきっかけになるのかもしれないなぁ…と想像してみたり。
さて、チューリップ公園に向かいたいところですが、もう1ヶ所見てみたい場所があります。それは…
《おまけ》
ちょうどお昼時だったので、通りがかりの中華料理店でランチしました。たぶん幼少の頃ぶりの来店。もちろん支払いはGo To Eatの食事券で。
↓《冬のとなみ散歩・その2》へ続きます
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